リチウムイオン伝導性ガラスセラミック(LICGC) 粒子を高密度かつ均一に還元型酸化グラフェン(rGO)に付着させて、サンドイッチ状の構造が形成される。これで、LICGC を介した超高速のリチウムイオンおよびグラフェンを介した電子経路が提供される。

これを活物質層に添加することにより、バルク深部へのリチウムイオンと電子の伝達が可能になる。全固体電池への応用も期待される。

実験方法

D. Ding, Y. Maeyoshi, M. Kubota, J. Wakasugi, K. Takemoto, Li-ion conducting glass ceramic ( LICGC )/ reduced graphene oxide sandwich-like structure composite for high-performance lithium-ion batteries, J. Power Sources. 500 (2021) 229976.

LICGC/rGOコンポジットのSEM像(左)とTEM像(右)

LICGCがrGO表面に均一に担持されたLICGC/rGOコンポジットが確認された。

レート性能

LICGCのみを添加した場合より、LICGCとLiCGC/rGOを添加した場合の方がレート性能が向上した。

正極活物質のSEM像

LICGC/rGOコンポジット(ピンク色)がLiFePO4粒子(灰色)間に均一に分散され、優れた電子とイオン伝導パスを提供する。

常温1Cサイクル性能

180サイクル後の放電容量維持率は、LICGCのみの場合93.4%、LICGCとLICGC/rGOの場合は98.2%であった。